車で1泊2日の伊豆温泉旅行に行った時、
最初は後部座席に座っていたが、常に苦しそうにし、窓を開けていた。
助手席と交替し、リンちゃんの指定席は助手席になったが、それでも苦しそうに目をつむりひたすら耐えていた。
車を降りてからも、苦しそうにしている。
「大丈夫?」と声をかけると、
「うん、私、いつも… 辛い… バスはもっと大変」
一緒にいたエンちゃんは
「リンちゃんは、電車でも車でも酔う。
だから大変」
彼女の酔い方は、今まで見たことがないほど酷かった。
こないだの週末、奥多摩の御岳山登山と御岳渓谷ハイキングに行くことになった。
移動は電車。
電車ならリンちゃんも大丈夫だろうと2人を誘った。
リン;「どこ? 遠い?」
私:「都内から2時間くらいかなー? バスに乗るけど、それは少し」
リン;「ん~ 私大丈夫かなぁ…少し心配。 山登りは高尾山みたい?」
私;「高尾山よりハードやなー」
エン;「リンにはちょっと厳しい行程だと思う~」
リンちゃんは断念し、エンちゃんと行くことになった。
車内は首都圏からのハイキング&登山者でいっぱい。
やっと目的の駅に到着して、すぐに路線バスに乗り換えた。
バスは満車。
バス移動は15分ほど。
エンちゃんと車内で話しをしていたら辛そうだった
「私、気分が悪くなってきた…
リンちゃんが来てたら、絶対ダメだったと思う」
エンちゃんは、バスを降りて冷たい空気を吸って体調を整えた。
私;「エンちゃんも車酔いするの?」
エン;「私はまだマシだけど、あまり強くない」
路線バスでエンちゃんが気分が悪いと言った時、ある時の光景がよみがえってきた。
それは、上海に行った時、上海から1-2時間バスで郊外に行ったところに点在している水郷古鎮へ行った。
水郷古鎮へは、路線バスで行くことができる。
路線バスだが、4人がけの向かい合わせの席があり、私はそこに座った。
正面には若い男女が座った。
知り合いではなさそうで他人同士だった。
バスが動き20分ほどだった時、正面の男女が苦しそうにしだした。
どうしたんだろう?と様子を見ていると、男性が鞄からビニール袋を出し、口元に宛てた瞬間、大量の嘔吐をした。
ひえーーーー!!!
目の前でまさかゲロ吐くなんて~~~
だ、だ、大丈夫だろうか?
彼は吐いてスッキリしたのか、何もなかったように外の景色を見ていた。
目の前で繰り広げられた出来事が嘘のよう。
唖然としていたら、今度は女性が鞄から袋を出し、嘔吐した。
ひえーーーー!!
隣の嘔吐の異臭で刺激されたのだろうか?
路線バスは満車で、通路には人がいっぱいだった。
停車ごとに、乗客は乗り降りし、40分ほど乗ってると乗客も減ってきた。
通路を挟んだ隣の人も見えるようになった。
すると、今度は、通路を挟んだ隣の男性が嘔吐した。
1時間、路線バスに乗ってただけで、私の周囲の3人が嘔吐した。
バスの運転が荒いわけでもないのに、なんで次々に嘔吐するのか私にはすごく不思議だった。
その事を思い出し、エンちゃんに話した。
「中国では、路線バスでも車酔いする人が多い~
みんなよく吐く。
中国では、当たり前」
「え!? 中国人全体が乗り物酔いする人が多いの!?
じゃ、リンちゃんが特別じゃーないの?」
「うん、リンちゃんは中国では普通~
私は特別強いと思う~
私の友達で、学校までの通学の路線バスに乗れなくて、学校に泊ってた子がいた。
週末だけ家に帰ってた子がいたよ」
えーー!?
通学の路線バスに乗れないから学校に泊ってたって!?
ありえへん~~~
そういえば。。。
私は貴州省での出来事を思い出した。
私は貴州省を旅する時、バスを乗り継ぎながら、少数民族の村々を旅をしている。
今は高速道路もでき、主要の町まで簡単に移動できるようになったが、
私が貴州省に行きだした頃は、舗装もされてない山道のガタガタ道を何時間もかけて、次の村まで移動するしかなかった。
次の村まで短くて4時間。
長くて6時間、8時間を要した。
私はお祭目当てで、冬やまだ暖かくなる前の春先に行くことが多く寒かった。
暖房などないオンボロバスは、隙間風だらけでとんでもなく寒い。
全ての服を着こんでも、車内は冷凍庫のように寒い。
なんで、こんなに寒いの!?
車内を見回すと、どの窓も全開だった。
いったいどういうこと!?
少数民族の人たちは、寒くないのだろうか?
しかも、みんな窓から顔を出している。
みんな、窓を開けて、いったい何を見てるんだろう??と不思議だった。
凍えるような冷たい風に、なぜ当たっているのか理解できなかった。
何度もバスを乗ってやっとわかった。
それは、みんな乗り物酔いをしていて、窓から直接嘔吐しているからだった。
一度嘔吐するとスッキリするものだが、
中国人(貴州省の少数民族の方々)は、バスに乗っている間、何度も嘔吐していた。
だから、窓を開けっ放しで常に顔を出し吐いていた。
走行中に窓から吐くと、ゲロは後部に飛び散る。
だから、前の人が嘔吐するたびに後ろの人は窓を閉め、嘔吐がおさまるのを待って、また窓を開け自分も窓から顔を出し嘔吐する。
その繰り返し。
私からすると、ガタガタ道だが酔うほどのグネグネ道ではないのに、老若男女問わず嘔吐してるのが、すごく不思議だった。
(ちなみに、私は気分が悪くなる前に、寒さで凍え死にそうだった)
目的地に到着しバスを降りると、車体や窓ガラスには、飛び散ったゲロだらけだった・・・
その話をエンちゃんに話したら想像できるようで、
「そうそう、中国人はみんな酔う~」と言っていた。
中国人は、乗り物酔いする人が多く、酔い方も激しい。
ちなみに、乗り物酔いが酷いリンちゃんは、飛行機もダメらしい。
飛行機は3時間が限界だとか。
そんなリンちゃん、年明けにヨーロッパに留学することになった。
ヨーロッパまでの飛行機が耐えられるか、今から心配している。
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