衝撃をうけた1冊

先月、民博で行われた
「21世紀の地球人口について考える
―アフリカにおける性・結婚・家族―」
の国際フォーラムに出席してきた。
アフリカ・フォーラム

その時のブログはこちら「21世紀の地球人口について考える―アフリカにおける性・結婚・家族」


私は今までアフリカにそれほど興味がなく、知らない事だらけ。

私がナミビアを旅した時、出会った女性と、家(家族・家庭)の現状や、
女性たちが置かれている性的な立場について話す機会があった。
そして衝撃を受けた。

その後、もっと現状を知りたく思っていた。
でも、エイズや性に関してのことなど、正直言って誰にでも聞けることではい。

そんな時、このフォーラムを見つけた。
これは、絶好のチャンス!!

で、フォーラムに行って、さらに衝撃を受けた。

アフリカ中央部で広く行われている「女性器切除(FGM)」のことを知ることとなった。
少しは知っていたが、突っ込んだ内容は知らなかった。
研究者の発表は、とにかく全てが衝撃的でおぞましく、メモをとるのも忘れるほどだった。

しかし、日本の研究者(教授)は男性。
長くアフリカの地に住んでも、女性の中で行われることだし、
どのように切除されて、その後その部分がどうなっているのかまでは、見ることはできない。
だから、一般的に聞ける範囲でしか知ることができない。
(女性の研究者でも、見ることは困難かも・・・?)

前のブログで、フォーラムに行ったら、「女性器切除」の話だったとチラッと書いた。
それを読んだ図書館に勤める女性からメールがあった。

「私も以前、女性器切除のことを知り、もっと知りたいと思い、本を読んだことがあります。
同じ女性として衝撃を受けました」
その衝撃を受けたという本を紹介してくれた。

私はすぐ本を入手し、読んでみた。

『砂漠の女ディリー』

有名な本なので、知っている人は多いかもしれないですね。






※ ここから下の内容には、衝撃的な部分がたくさんあります。
気分が悪くなったら申し訳ございません。
でも、これは本の内容の極々一部です。
そして事実です。




著者は、世界的トップモデルだったソマリアの遊牧民出身のワリス・ディリー。
本は、彼女の自叙伝。
その中で、彼女が受けた女性器切除について詳しく書かれている。

やはり、本人の体験した生々しい話は、研究者が調べた発表とはまた視点が違い、
ものすごくリアルで、頭がクラクラするほど衝撃的な内容だった。

まだ5歳の子供だった頃、ワリスは早く大人の仲間入りをしたいと親に頼んだ。
当日、砂漠からベドウィンの老女がやってくる。
そしてワリスは岩の上に仰向けにされる。
母親に押さえつけられて、老婆がワリスの足の間に座り
鞄から何かを取りだす。
それは歯が欠けたカミソリ。
カミソリは使いまわしで、血が付いている。
老婆は血が付いたカミソリに唾をつけ、ワリスの股間に手を伸ばす。

そして歯がボロボロのカミソリで、のこぎりのように女性器を深く切除する。
そしてトゲで穴をあけ、その穴に糸を通して縫い付ける。

切除のときも激痛に失神したが、トゲで穴を空けるときはもっと痛く
このまま殺してくれーー!って思ったと。

この一連の作業は、麻酔などもちろんなし。

生きていた彼女はまだ幸運で、多くの女性が出血多量や感染症、破傷風にかかって死亡するという。
その一連の作業で死亡した女性のことを家族や誰も口にしない。
元々その女性が、この世に存在していなかったように・・・

この女性器切除、国、地域、部族によって切除部分が違うらしい。
一番軽いのは、陰核切除。
(軽いと言っていいものだか・・・)
ソマリアの場合は、全部切除するらしい。
そして、切除だけじゃなく、縫い付けて結合させるらしい!

フォーラムでも、「縫い付ける」とは言ってたけど、
私には意味がわからなかった。
縫い付けるって、どこをどう縫い付けるの??

ワリスの場合は、縫い付けられた女性器の部分はまっ平らだったという。

縫い付けるときは、2つの小さな穴だけを残す。
その2つの穴とは、小便と経血の穴。
その穴が、後々女性を苦しめることとなる。

結合のため、小便や経血はせき止められ、小便は全部出すまで10分もかかるらしい。
生理の時は、生理痛がひどくて、何度も失神するらしい。
生理が終わるのにも10日を要するらしい。
1カ月のうちの10日間、女性は酷い酷い生理痛に苦しめられる。

女性は元気そうにしていても、年齢や個人差はあるけど、生理の時はほんとうに苦しい。
若い時など1日中動けず寝込むこともある。
それはたいてい1日や2日だったりする。
でも、女性器を縫い付けられた女性は、そんな苦しさを10日間も味わわなくてはならない。
しかも毎月・・・
もう想像しただけで恐ろしすぎる・・・

このような女子割礼ともいわれている女性器切除は、
アフリカだけではなく、アジアのイスラム国もで行われてるらしい。
そして、ヨーロッパやアメリカに移住したアフリカ系の人たちは、そのままその習慣を持ちこみ
今では、欧米諸国でも行われていて、地域で見ると広がっているという。

で、なぜそのような恐ろしい習慣が続いているのかというと、
いろんな説があるけど、
結婚した時、処女であるという証のため、
女性の性の喜びを強制的に排除してしまうため、
男性優位社会で、男性が女性を押さえつけるため、
などなどだそうだ。 

ソマリアでは、女性は割礼をしてないと、お嫁に行けないらしい。
割礼していないと、家族、一族の恥だという。
これは、「親の役目で、子供を結婚させるためにしなければならないこと」
と、何千年にわたり思い込まれている習慣。

女性は、そのことを誰にも言わない。
そして、女性たちは、世界の他のどの女性も同じようにしていると思っている。
だからあえて言うことでもないし、酷い生理痛であろうが耐えてしまうという。

出産のときも、女性器が結合されていることで、赤ん坊も出てこれず、
母子ともに出産時に死亡することも多い。

女性器を切除された女性は、そのことで一生苦しめられることになる。
これは伝統文化というたぐいではないと思う。

フォーラムで、このようなことが行われている国が色分けされていて、
エジプトも多く行われていることに私は驚いた。
分布図はこちら『FGM Map』

本では、エジプト人女性も多く結合されていると書かれていて、
ヨーロッパなどで結合されている部分を開く手術を受ける人もいるとあった。

知らなかった・・・
ほんとショックだった・・・

こんな恐ろしい習慣をいつまで続けるんだろう・・・


彼女は、ソマリアの遊牧民。
親が決めた老人と結婚させられそうになり、
砂漠を何日間もかけて父親から逃げ回って、イギリスに渡ってその後スーパーモデルになる。
(この時の話もドキドキする)
彼女の自叙伝は、女性器切除のことも衝撃だけど、
それよりも彼女の壮絶な人生に強く惹き付けられた。

彼女は強運の持ち主とは思うけど、それ以上に自分で人生を切り開いていっていると思う。
彼女が自ら人生を変えていく様には感心させられる。

彼女はその後、国連の特別大使になる。

とにかく波乱の人生で、
本には砂漠に住むベドウィンでの暮らしや考え方も書かれている。
砂漠での生活の場面は、「大変」「壮絶」なんて一言では言い表されない。
この本は、最初からドキドキ・ハラハラの内容で、読みだしたら止まらない。

私はここ数日、深夜までこの本を読み、3日ほどで一気に読み終わってしまった。
もう一度じっくり読んでみようと思っている。

コメントの投稿

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

かおり

Author:かおり
旅が大好きで、気がつけば50数カ国旅をしています。2006年念願だった旅行記を出版。
多くの人に旅の魅力やイスラムの国々の良さを知ってもらおうと、書著「やっぱり旅はやめられない イスラム編」を書きました。
2008年に第2弾となる「中国編」を出版。

最寄の書店での注文、もしくは上の“おすすめ商品!”の「やっぱり旅はやめられない」をクリックしてみてね!

プロフィール写真は、私本人ですが実物はまるで違います…あしからず。

あなたは何人目かな?
現在訪問者数
現在の閲覧者数:
無料カウンター
カレンダー(Ajax)
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
日記タイトル一覧
  • 衝撃をうけた1冊
  • 2010年06月16日 (水)
  • 10時12分30秒
  • この記事にはトラックバックできません。
by AlphaWolfy
コメント
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
FC2ブックマークに追加する
FC2ブックマークに追加
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる