あの時の悪夢がよみがえる…

アルジェリアの事件があってから、書こうか書かないでおこうか悩んだが、ちーちゃんの友人たちも、私と同じように1年半前の悲しい出来事と重ねてしまっているかもれない…と思ったので書くことにした。




アルジェリアでの襲撃事件の一報をNHKニュースで知ったとき、あの時の悪夢がよみがえった…

全員が無事で帰国できますように…
ニュースを見るたび、そう願っていた。

しかし10名もの方が命を落とされた…

今朝、遺体となった9名と生存者7名が帰国した。

亡くなった1人は、あと1週間で任務が終了し、もともと今日帰国する予定だったとか…
帰国予定日に遺体となって戻ってくるなんて…

ちーちゃんの時の事と重なり、胸が締め付けられる…

ちーちゃんも、帰国予定と同じ日、同じ時間に帰国した。
遺体となって・・・

私とちーちゃんを知る東京の友達たちと、ちーちゃんが帰国する日に、みんなで会う約束をしていた。
遺体となったちーちゃんと面会できたのは、もともと会うはずの時刻だった…

あんなに変わり果てたちーちゃんと会うなんて、誰が想像してただろう・・・

外国で死亡した場合、防腐剤を体内に注入するため、国内で病気などで死亡した状況とまるで違う。

駆けつけた友人たちは「ちーちゃんじゃない…」と言っていた。
現実を受け入れたくないという思いもあるのだろうが、ほんとうに別人のように変わり果てていた。





今回亡くなられたご遺族は「情報はテレビなどのメディアからしか入ってこない」と言ってた。
それは事実。
外務省からも連絡はあるが、外務省はいろんな事実を慎重に確認してからになるから、情報が遅くなる。
しかも、連絡は家族だけ。(もちろんだが)
だから亡くなった人の親しい友人、職場の人は、メディアからの情報のみになる。

友人たちは、事件の詳細や事実なのかを知るために、テレビやネットで必死に情報収集する。

私は、ニュースを知ってすぐちーちゃんの実家に電話をした。
私はご両親と会ったことがなかったが、ちーちゃんは私のことをお母さんに話してたようで「かおり」と言う名前に聞き覚えがあったようだ。
そのおかげで、外務省から連絡が入れば、家族はすぐ私に連絡をくれた。
そして私は、連絡ができる範囲のちーちゃんの友達にそれを伝えた。

当時私は、別件で東京に用事があり、家を出る間際に事件を知って夜行バスに飛び乗った。
早朝、東京に着いたものの、バスを降りてから放心状態で動けなくなり、駆けつけてくれた友人がカフェに連れて行ってくれた。

その日は、いろんな人からの連絡の対応に追われていた。
テレビやネットでのニュースを見れる人から、次々に最新情報が届く。
新情報を知るたびに私は体が震え、ただただ泣いていた。

いろんなメディアからの取材申し込みがあり、私は怖くてたまらなかった。

今回のアルジェリアのご家族が取材を受け、気丈にコメントをしている姿は、同じ経験をした者からすれば立派だと思う。
私はパニックになり、人と話すこともまともにできなかったから。

ちーちゃんのニュースは、東京滞在中はテレビや新聞も見ないことにした。
それほどメディアが怖かった。
ちーちゃんが死んだという現実、一番親しい友人がメディアで取り上げている。
いろんな恐怖から、何もかも怖くて号泣していた。

ちーちゃんの家族は、「取材を受けるかは、かおりさんに任せる」と言ってくれた。
でも、私が取材に応じなかったのは、ちーちゃんと最後に会った時の会話だった。
「海外で亡くなったらメディアで取り上げられる」という話題になった。
ちーちゃんは「それは嫌ですねー 何言われるかわからないですもんねー」と言ってた。
その言葉が思い出され、とにかくこれ以上ちーちゃんがメディアに取り上げられないよう必死だった。

とにかくちーちゃんを守りたい一心だった。

ただ、そう思う反面、誰もコメントをせずこのまま黙っていたら、ちーちゃんの話題や事件は終息するだろう。
しかし、それはちーちゃんの存在を消すことになるようにも思えた。

ちーちゃんは何も悪いことなどしていない。
だから取材を受けて、ちーちゃんは今までどれほど一生懸命仕事し、どんな思いであの国に行ったのか、どんな人柄だったのか、「ちーちゃんの人柄を知れば、そんな事件に巻き込まれる要因はない!」と、すごく言いたかった。
しかし、私の発言で、違う方向に受け止められても困る。
いろんな葛藤はあったが、私は取材を受けなかった。
それが悪かったのか、良かったのか、今でもわからない・・・


亡くなられたご家族も辛いだろうが、友人たちもこれからずっとこの悲しみを抱えながら生きてゆくことになる。

これは、同じ経験をした者しか分からない。

私がちーちゃんの事をこのブログで書くと、
「あなたはいつまで亡くなった人のことを書くのですか?」
「それが彼女の寿命だったんです」などコメントがあったこともある。
知り合いにも「悲しんでても亡くなった人はよみがえらない」とか言う人がる。
そんなことはわかってる。

私は身近な人の死は、何度も経験してる。
しかし、老死や病気でもない、殺害されてこの世から突然消えた親しい人の死は、なかなか受け入れられない。

いいや、ほんとうは受け入れてる。
とっくにもう理解している。
心の整理もできている。
ただ、彼女のことを思い出すと、もう会えない現実に寂しくて涙がとまらないだけ。

だから同じ苦しみを味わってない人には何も言って欲しくない。
慰めもいらない。

これは自分自身で解決していかないといけないことだから・・・


12月上旬、ちーちゃんの幼馴染2人と会った。
2人とはお葬式、四十九日、一周忌などで何度か会ってるが、法事ではなかなかゆっくり話しができなかった。
12月初め、三人でちーちゃんの関係で三重県に行った。
移動時間も長かったこともあり、初めてゆっくり話しができ、それぞれの思いを語り合うことができた。

その時、私だけでなく、2人もちーちゃんへの思いで常に心の奥底にうまく表現できないいろんな想いがあることを知った。
それを言いあえたことで、私1人苦しんでいるのではないと知り、心のつっかえが取れたように感じた。
翌日1人からメールがあり、私と同じうように感じてくれていたようで「3人で会っていろいろじっくり話しができたことがよかった」と。

そして先日、ちーちゃんが旅先で出会った男の子からメールがあった。
「かおりさんに読んでもらいたくて…」という件名にドキッとした。
彼のメールは、ちーちゃんへの思いを綴ったものだった。

彼は今まで、あまり多くを語らなかった。
彼の心の中にしまっていたものを、文章としてまとめた内容だった。
彼にちーちゃんの死亡の連絡を電話で入れたとき、彼は他の人と違ってすごく冷静に受け止めていた。
彼の文章を読むと、その時の彼の心境がわかり、ちーちゃんの死によってその後の彼の人生も大きく変わった意味も知ることができた。
彼の文章は、涙なしで読むことはできなかった。

彼はその文章を自身のblogにアップしてくれた。
この中の「大丈夫…きっと彼女が見守ってくれる」のタイトル。

彼は6月からアフリカのガーナに赴任する。
ガーナ勤務の前任者は、偶然にも私もちーちゃんも知り合いの友達だった。
これはちーちゃんが呼んだのか?
なんか、すごい縁で何もかもつながってるようにも感じてしまう。



ちーちゃんの両親は事件後、同じように海外で被害にあわれた両親と会い、いろいろ話を聞かせてもらっているらしい。
同じ境遇の人と会って、心の傷を少しずつ埋めていくしかないのだろう。


27日ちーちゃんの両親が東京に来るので会ってくる。
ちーちゃんのご両親の悲しみが少しでも和いでくれることを祈って・・・







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プロフィール

かおり

Author:かおり
大阪出身
旅が大好きで、気がつけば40数カ国旅をしています。そして念願だった旅行記を2006年出版。
多くの人に一人旅の魅力やイスラムの国々の良さを知ってもらおうと、書著「やっぱり旅はやめられない イスラム編」を書きました。
2008年に第2弾となる「中国編」を出版。

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プロフィール写真は、私本人ですが実物はまるで違います…あしからず。

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  • あの時の悪夢がよみがえる…
  • 2013年01月25日 (金)
  • 14時06分55秒
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by AlphaWolfy
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