ちょっと堅い話を書きますね!

今回のインドネシア、ジャワ島震源地近くには、
世界遺産の仏教遺跡のボロブドゥール遺跡やプランバナン遺跡があります。
この2つの遺跡は、バリ島に行く人は立ち寄ることが多く、
日本人にも人気の遺跡です。

今回の地震で、9世紀に建造されたプランバナン遺跡の神殿の塔が崩れてしまいました。
中には約30mにわたり外側に倒れ、塔の中心にまで亀裂が入っている映像を見ました。

先日調査が入り、世界遺産のプラバナン遺跡は早くも解体・再建の話が挙がっています。

その一方、地震から4年経っても一向に修復していない遺跡があります。
それは、イラン南部にある「アルゲバム」です。
img152.jpg

2003年12月26日の早朝、イラン南部を襲った大地震。
M6.8 死者は4万3千人にも達したといわれています。
それなのに日本ではあまり詳しく報道されませんでした。

この地域は昔から日干し煉瓦を積み重ね土壁にした家がほとんどなので、
街の86%の家屋が倒壊し死傷者も多くなったみたいです。
地震が起こったのが早朝だったので、
寝ている間に家の下敷きになり犠牲者も多かったのでしょう。
ちなみに、今回のジャワ島もレンガを積み重ねただけの家屋が主流だった為、
被害も大きくなったようです。

私がイランに行ったのは夏でした。
イラン南部の砂漠地域は、息をすると喉に焼けるような痛みを感じるほど暑いのです。
そんな過酷な環境で生活するためにアルゲバム周辺の民家は40cm〜50cmほどの分厚い土壁で作られていました。
そうすることによって家の中は涼しいのです。
日干し煉瓦は現地の生活の知恵なのです。


アルゲバムも、すべて日干し煉瓦で造られています。
その為、地震にはもろく2003年の地震では崩壊してしまいました。
まるで、土の山です・・・。

私は、アルゲバムを見たとき、
こんなすごい遺跡が世界遺産にまだ登録されていないことが不思議でした。
それほど、見た人を引き付ける素晴らしい遺跡だったのです。
泥で築き上げられた街(アルゲバム)は美しくもあり威圧感も感じました。
崩壊した直後の2004年に皮肉にも「崩壊の危機にある(もう崩壊してしまったけど)世界遺産リスト」に登録されました。
でも、アルゲバムは今も修復のメドがたっていません。

「世界遺産リスト」(英文)
「世界遺産 アルゲバム」(英文)

日本政府は地震3日後に被災者にテントなどの救援物資を届けるなどの救援・復旧活動を支援しました。
でも、イランという国は、どうも日本人には身近ではないからでしょうか、
スマトラ沖地震や今回の地震のような各国からの緊急援助体制は取られませんでした。
世界にとってもイランは身近な国ではないのでしょうか?


日本人もそうですが、世界はイランという国の素晴らしさ、
人々の親切さをあまりにも知らなさ過ぎるように思います。

今、イランという国の名前を報道などで聞くのは、
核査察を拒否して世界の和を乱しているかのようなニュースばかりです。
でも、実際のイラン人は穏やかで親切、世界平和を願っている人たちばかりです。
それに、今まで旅した国の中で一番親切で安全な国でした。

偏った報道ばかりを鵜呑みにしてはいけません。
もっと、いろんな国の実情を知って、
イランにも何十億という金額の援助があってもいいのではないでしょうか?
せめて、日本政府だけでもイランの素晴らしさを訴えてもいいのではないでしょうか?

アルゲバムという素晴らしい遺跡をきっかけに、
一人でも多くの人にほんとうのイランをもっと知ってもらえたらと思います。
その為にも、早くアルゲバムの修復をし、
あの素晴らしい遺跡をたくさんの人に見てもらいたいです。
アルゲバムが早くかつての勇ましい姿に戻って欲しいと心から願ってやみません。

2006.06.09 
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