「とても幸せです」

こないだ、「ひげじろう」の夢を見た。

ひげじろうとは、イスラム編に登場したエジプトを旅していたとき、
カイロからアスワンへ行く電車の中で隣だった男性。
本来なら彼とは出会っていなかった。
なぜなら、私のチケットに書かれてある座席に、別のエジプト人が家族で占領してて、車掌に訴えると、
私のチケットに書かれてある、車両番号と座席番号をペンで修正し、「この席に移動しろ」と言われた。

私は、変更された車両に移動し、座席を探すと、通路を挟んだとなりに日本人の若者が座っていた。
この彼なら、私さっき見た。
カイロのホームで、日本人女性に別れを告げていた。
もしかして、旅先で知り合って仲良くなった女性が見送りに来て、別れを惜しんでいるカップルなんかな?
と、思っていた。

「こんにちは。お隣ですね!よろしく!」
「こんにちは」
彼は爽やかな笑顔で挨拶をしてくれた。

「さっき、ホームで別れを惜しんでいたのは彼女ですか?」
「あぁ、ちがうよ。彼女は宿が一緒だっただけで、切符を買いに駅に行くっていうから、
一緒にカイロ駅まで来たんだ」
「なーんや、別れを惜しむカップルかと思ったよ~」

彼のとの会話や彼のことは、『イスラム編』で詳しく書いてるんで、ここではもうはぶきます。
読んでいいない人は、是非『イスラム編』を読んでくださいね。

ひげじろうは・・・、なんて言えばいいやろ~?
なんか感じがよくて、なんか魅力的な男性なんですわ。

カイロからアスワンまでは13時間。
カイロを夜に出発し、翌日の昼にアスワンに到着。

列車の消灯時間を過ぎても喋り続けていた私たち。
周囲の人に注意され仕方なく
「じゃ、おやすみ・・・」
と言って、2人で寝袋をかぶって寝た。

深夜まで喋ってしまい、喋りつかれて私は翌日の昼前に目が覚めた。
隣にいたひげじろうが「おはよう」と声をかけ、半分寝ぼけている私を起こしてくれた。

カイロとは全く違う信じられないくらいの強い日差しが窓から差し込み、
寝袋をかぶっていた私は暑くてたまらない。
「暑っっつぅーーーー!!なにこの暑さ!!」
アスワンの陽射しや暑さはマジでハンパじゃーない。

アスワンまで来ると、私の旅の後半戦。


ひげじろうは、アスワンには滞在せず、そのままナセル湖を船で2日間かけてスーダンに入る。
ナセル湖の船は、どんな旅人でも恐れるほど最悪な環境なんだとか。
「1人で大丈夫?」
「う~ん・・・、やっぱ僕も一緒にアスワンで下りようかな~?」

私は彼ともっと一緒にいたかった。
もっともっと彼と話がしたかった。

アスワンに到着してしまった・・・。
ひげじろうは、次に来る列車に乗り換え、さらに南下する。

あぁ・・・、ひげじろうとここでお別れか・・・

2人でホームに降り立つと、私の思いが通じたのか、ひげじろうが笑顔で私に言った。
「やっぱアスワンでゆっくりしてから行くよ!」

そう言ったとき、2人の日本人男性がひげじろうを見つけ、声をかけてきた。
その男性たちは、カイロの宿で一緒やった人たちみたい。
2人の男性は、一人旅同士で、たまたま一緒の日にカイロを出て、それから一緒に南下しているという。
三人は一ヶ月ぶりの再会で喜んでいた。

2人は、今からスーダンに入るため、恐ろしいナセル湖縦断のフェリーに乗るという。
今、私と一緒にアスワンで下りると決めたひげじろうが、一瞬悩んだ表情をした。

「私は大丈夫やから、ひげじろうは、2人と一緒にフェリーに乗り!」
「でも・・・」
「今までも1人やってんから、私は大丈夫やって!」
「じゃ、僕、アスワンのいい宿知ってるから、今から案内するよ!」
「でも、電車の出発時間が・・・」
「大丈夫、出発は1時間後なんだ」
そう言って、彼は私をアスワンの駅近くにある、バックパッカー御用達の安宿まで案内してくれた。

私たちは14時間も一緒にいてなかったけど、別れるのが辛かった。
そして、固い握手をして、彼を見送った・・・



その後、彼は、アフリカを旅し、半年後に帰国して、大阪に来たとき再会した。
でも、彼はすぐに仕事でアフガニスタンに行くことが決まっていた。
当時、アフガニスタンの情勢が最悪で、いつ殺されてもおかしくない状態だった。
もしかしたら、彼と会うのはもう最後かも・・・
別れのとき、私たちは握手をしたものの、気がつけばハグをしていて、そういうことをすごい自然にできる人。



彼との写真は一枚もない。
彼の顔を忘れそう・・・

アフガンでの生活が2年を過ぎた頃、彼は無事帰国した。
「また大阪に行きますね」と言いつつ、もう3年以上会ってない。

そんな彼が、こないだ夢に出てた。
久しぶりの再会に抱き合いながらお互い喜んでる夢。
どうしてるんやろう・・・?
久しぶりにメールしてみた。

「実は僕、結婚することになりました。」
なんとなくそんな気がした。

「とても幸せです」

彼のその言葉を読んで、私まで嬉しくなった。

今、私の周りは結婚ラッシュ。
でも、男女とも、本人から「幸せ」という言葉を不思議と聞かない。
それより、「結婚準備でケンカばかり」とか、
「○○さんには私たちが結婚することは言わないで下さい」とか、
「35歳の姉がまだ独身で、家では結婚式や結婚準備の話しができない」とか、
言われたりしして、祝福したくても、ちょっと気を使ってしまう。


「とても幸せです」
言えそうで、なかなか言えない言葉。

そんな言葉を自然に言えるって、ひげじろうらしいなぁ~ ってつくづく思った。








コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

かおり

Author:かおり
旅が大好きで、気がつけば50数カ国旅をしています。2006年念願だった旅行記を出版。
多くの人に旅の魅力やイスラムの国々の良さを知ってもらおうと、書著「やっぱり旅はやめられない イスラム編」を書きました。
2008年に第2弾となる「中国編」を出版。

最寄の書店での注文、もしくは上の“おすすめ商品!”の「やっぱり旅はやめられない」をクリックしてみてね!

プロフィール写真は、私本人ですが実物はまるで違います…あしからず。

あなたは何人目かな?
現在訪問者数
現在の閲覧者数:
無料カウンター
カレンダー(Ajax)
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
日記タイトル一覧
  • 「とても幸せです」
  • 2008年07月04日 (金)
  • 15時23分41秒
by AlphaWolfy
コメント
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
リンク
FC2ブックマークに追加する
FC2ブックマークに追加
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる