【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/9 Day-6-6 《汶川》


村人、観光客、誰一人出会わなかったゴーストタウンのような東門村を後にした。

少し車を走らせると、いかにも震災後に造られた感じのチャン族風の建物があった。

大型バスで来る団体観光客をもてなす施設だった。

(チャン族のダンスなどを披露するホール)


客がいない為、ダンサーたちが休憩していたのが見えた。

東門村で村人と会えなかったので、インタビューができなかったJJちゃんは、慌てて車を停めてもら いインタビューに行った。

私は体調が悪く、車から降りるのもしんどかった為、車内で待っていた。


体調がどう悪いのかと言うと、

頭がズキズキと疼き、全身がすごくだるい。

少し熱もある感じ。

犬に噛まれた傷も疼く・・・


ズボンをめくり、傷口を見てみた。


傷はかさぶたができていた。


あれれ???

傷口に綿のような物が埋まっているではないか!!

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な、なんじゃこりゃ!?

あ~!
毛布の毛が傷口に絡まってそのまま乾燥してしまったのか!

綿を取ろうと引っ張ってみる。
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キューピーのようになった綿を引っ張ってみた。

「痛いっ!!」

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綿が傷口内部まで埋まっているのか、引っ張っても激痛が走るだけでまったく取れない。
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あぁ・・・ 
傷口から毛が・・・









【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/9 Day-6-5 《東門村》


車に乗り、次の村に向かった。


周辺はこんな景色。

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木も生えていない無機質で険しい山が続く。

よく見ると、細い道がある。

誰がこんな険しい山を登るんだろう??

地元民が使う道だろうが、この山の上に何があるの?と思ってしまう。

もしかしたら山の上に村があるのかな…?


急斜面の険しい山に挟まれた道を進むと、観光地化された門が見えてきた。

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「東門村」の入口みたい

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ここも地震後、観光地化された村みたい。

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車を駐車場に止め、村までの道にはこのようなオブジェが並んでいた。


村はこの川を挟んだ向こう側。

山のふもとにあった。

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遠目で見ると、昔からある村に見えた。

川にかかる橋を渡り村に入ると人気が無く、まるでゴーストタウン・・・

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見た目は昔ながらの村に見えるだろうが、

いろんな村を回ってみると、これはいかにも作られた町。


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どこを写しても人が入らない・・・

観光客もいなければ、住民ともまったく会わない。

この村は住人は住んでいるのか??

ガイドによると、人は住んでいるらしい。


桃坪羌寨で家に招いてくれた老人宅のように、外から見ると要塞のように感じる民家だが、玄関をくぐると緑の中庭があるのかな?


村で出会った村人は、この人形の家族だけだった・・・

(人ではないか~)

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チャン族の民族衣装だが、何か違う・・・

綺麗すぎるからか??



村に震災前の村の写真と震災後の様子の看板があった。

震災前、この村はこのような感じだったのか…

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今の村はきれいに回復されたが、震災前の村の方が生活感があって味がある。

(そう思うのは、私が観光客だからかも…)


村人にインタビューしたくても出会わないから、今の環境をどう思うか聞けなかった…

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震災の直後はこのように崩壊していた。

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この村は半分崩壊したらしい。


救助の様子。

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《卒業旅行》


先日、JJちゃんと、彼女の卒業旅行として2人で東北旅行をしてきた。


なぜ彼女は同年代、同級生と卒業旅行に行かず、私と行ったのか?


私も不思議だった。


彼女曰く、

・同級生の友達に、旅行好きがいない。

・同級生の友達2名は、まだ就職が決まっていない。

・就職が決まった1人は、家賃が高い家を借りてるため、入社まで毎日アルバイトをしないといけない。

・好成績で卒業することができ、良い卒論ができたのも、私が紹介したチャン族の新聞記事がきっかけで、現地調査にも同行した私と一緒にまた旅行をしたいと思った。

と話してくれた。


彼女も、もともと少数民族に興味があるため、卒業旅行はベトナム北部の少数民族の村々を一緒に訪れよう!と計画していた。

当初10日間の予定だったが、彼女は就職前いろんな準備で3日~4日間しか旅行に行けないことが分かった。



卒業旅行は本国内に切り替え、彼女が行きたい場所をいくつか挙げてもらい、私がプランを練った。

候補は、関西、沖縄、山口と九州(彼女は山口に行きたいと言った)、東北温泉の旅。

私は沖縄か関西を勧めたが、彼女の第一希望だった東北温泉の旅に決まった。

3月下旬、宮城県&山形県3泊4日温泉卒業旅行をしてきた。


私は、どんな卒論に仕上がったのかずっと気になっていた。

「すごく興味があるから読まして」とお願いしていたが、読ませてもらってない。


「どのような内容になったの? どの村の事をかいたの?」


「カオリが犬に噛まれた村(夢ト村)の事を書いた」


私はちょっと意外だった。

あの村では、いろんな人にじっくりインタビューしたが、コンテンツスーリズムとしては観光用に作ったとわかる寒羌坪桃の方が良いのでは?と思ったから。

私は率直な意見を彼女に言った。


寒羌坪桃もテーマとしては良いけど、夢ト村の方が歴史が古く、旧・夢ト村は3000年~4000年前から続く村だから」


「え!? あそこってそんなに古い村やったの!? 

そういえば、他の村は石を積み上げて造られてたけど、夢ト村だけ土壁やったわ!」


「旧・夢ト村は、3000年~4000年前チャン族王が都をおいたのがあの旧夢ト村なの。

チャン族は、もともと汶川よりもっと西北にいた。

チャン族はすごく発達した文化を持っていた。

いろんな争いがありチャン族は移動し、カオリが犬に噛まれたあの場所に都を造ったの。

あそこは『雲上の市場』とも呼ばれていたの。

昔は、市場もありにぎわっていたの。

あそこは見晴らしがよかったでしょ?

見晴らしが良いということは、外敵が攻めてきた時すぐわかるでしょ?

あの場所は山の上で軍事にも適していたの。

チャン族はその後も移動し、長い歴史の間、漢族やいろんな民族と結婚した。

もともと文化が発達してたチャン族は、漢族やいろんな民族と結婚したことによって、今の中国の文化に大きな影響をもたらした。

今の中国はチャン族の足跡がたくさん残っているの」


「チャン族がそんな歴史がって、あの村もすごい村やったなんて・・・

全然知らなかった・・・」


「あの時、カオリは犬に噛まれて体調悪かったからね。

カオリも何も聞かなかったし、私も体調悪く説明しなかったしね」


山形県・銀山温泉に浸かりながら、チャン族の歴史やJJちゃんの論文の内容を教えてもらい、宮城県・鳴子温泉では四川省の旅を振り返っていた。






【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/9 Day-6-4 《旧・寒羌坪桃》


政府が造った新しい「寒羌坪桃」を見終えた後、車に乗り川沿いの一本道を進んでいった。


少し走ると、次の村に到着した。

観光客が少しいるが、さっきの新しい村と違って、ひっそりしていた。

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でも、味がある。

この辺りは地震で崩壊したはずだが、昔らしさが残っている村だった。


家の壁も小さな石を積み上げられてある。

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JJちゃんの説明によると、

この村は、先ほど行った新しい村(移転した村)の前の村。

四川大地震で村は一度崩壊した。


この村は、歴史が古く、昔からのチャン族様式の石造りの村だったため、

震災後、政府はこの村全体を保存することに決めた。


住民は、復旧後この村で住み続けてもいいが、政府が造った新しい村に移住してもかまわない。

住民自身がどっちに住むか決めていい。


その結果、新・寒羌坪桃には、30代、40代の若い世代が移り住んだ。

老人は旧・寒羌坪桃にとどまっている。


新・寒羌坪桃は、村を造る際、住む住人の意見を尊重し一階を食堂にし、2階、3階をホテルにも利用できるように4階建ての家を建てた。

建設費用は、政府が一部負担している。

(政府が決めたことに従わなければならないわけではなく、

住民の意思を尊重してることに驚いた。)


旧・寒羌坪桃は、昔ながらのチャン族様式で再建し、村全体を保存している。


村人はいるが、住んでいる人が少ない為、ひっそりしていた。


この地域は、昔から侵略が多く、争いが絶えなかった。

その為、旧・寒羌坪桃の村の下には、地下通路がある。

地下通路を見るためには、100元ほど入場料を支払わなければならない。


私たちは「行く?どうする?どっちでもいいよ」と二人同じ意見。

100元は1550円ほど。(2016年現在)

地下通路を見るだけで、1550円は高いなぁ…

地下だから暗い。

暗い通路を見るために1550円は高いな…

二人の意見は一致し、地下通路には行かなかった。


地下通路は見なかったが、村を隅々まで見回った。

地上にも通路がいくつかあった。


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地下通路もこんな感じかなー?

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急な階段を上がったところにドアがある家が多かった。


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地上は通路だが、上を見上げると建物があり、どこを歩いているのかわからなくなってくる。

まるでモロッコのメディナ。

迷路のようになっている。


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ね、モロッコ・フェズのメディナみたいでしょ。


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ドアが閉まっていると、建物内が全く見えない。

住民がいるのか、いないのかさえわからない。

村内は、外敵から身を守るため、どの家もこのような造りになっていた。


この村は山の傾斜を利用してつくられている。

その山の上には、村の守り神を祭っている祭壇があるというので行ってみた。

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傾斜が険しい岩山をよじ登ると頂上には、石を積み上げられた祭壇があった。

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祭壇からだいぶ降りてくる途中、村と見事な景色が一望できた。

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村に下りた時、たまたま玄関のドアが開き、おじいさんが出てきた。

私たちは家を見て見たかった。

おじいさんにお願いして、中に入れてもらえた。


通路から見ると、内部が全くわからず、どんな家なのか想像できなかった。

ドア(門)をくぐると、緑がいっぱいだった。


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写真左上はコンクリートの新しい建物。


右側は、昔ながらのチャン族様式の家。

地震で壊れたが復旧した。

中庭には葡萄だか何かの木が植えられ、自然の日陰で心地よい風があり、涼しくくつろげた。


このおじいさんは、チャン族の歴史にとても詳しく、チャン族伝統の骨とう品を多数収取し、博物館に貸していると言いう。

大部分は博物館に保管されているが、家にもまだチャン族伝統の骨とう品があるという。


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これは数百年前、もしかするともっと昔のチャン族のアクセサリー

赤と水色の石は本物の自然の石。

値段は付けられないくらい高価な物らしい。


↓は、糸を持ち歩くための糸の保存容器。

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昔のチャン族女性は、どこでも刺繍をしていたため、ネックレスの中に糸を保存できる物らしい。


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白、赤、ピンクの石の下、木の部分の内部に糸が保存できる。


↓のアクセサリーも下に引っ張ると小物入れになっている。

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これも、貴重な骨とう品で数百万するらしい。

(値段は男性の言い値)


このようなアクセサリーは、この男性のおばあちゃんの物で、おばあちゃんも先祖代々から受け継ぎ、とても貴重な物。



男性の家の中庭テラスから見える景色は、周囲の山と自分の家だけ。

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近所の家の内部はなぜか見えない。

テラスに出ても、隣人の様子は全くわからない。


男性の家の中を見せてもらった。

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入ってすぐキッチン。

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いろんな民家を見せてもらったが、チャン族の家の中には、このような手作りの刺繍の大きな壁掛けが必ずあった。


今では、電気が通っている為、薄暗い家に入ると、電気をつけてくれたが、昔のランプを見せてくれた。

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木の柱に突き刺しても使用できる。


おじいさんは、JJちゃんにチャン族の事をすごく詳しく説明してくれた。


私は、相変わらず体調が悪く、JJちゃんがおじいさんに話を聞いている間、木陰の椅子に座って、頭痛と犬に噛まれた傷の痛みに耐えていた。


話を聞き終え、私たちはおじいさんとお別れし家を出でると、またひっそりとした村の路地。

(路地の先に写っている人物は、私たちの運転手)

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元々の村人の若い衆の多くが、新しい村に引っ越したが、愛着があるこの村に住む人はまだ多いみたい。

昼間は戻ってくる人もいるらしい。


見事に修復されたチャン族伝統の旧・寒羌坪桃は見ごたえがあった。



この村を出るころには、JJちゃんと運転手から、私の「顔色が青ざめている」と指摘を受けた…

相変わらず謎の体調不良に見舞われていた・・・





【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/9 Day-6-3 《寒羌坪桃》


川沿いに大きく立派な門が見えた。

近づくと、いかにも震災後に造ったチャン族風建築物。

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今日の目的地であった寒羌坪桃(村の名前)だった。

門の内側は広い駐車場。

大型バスが次々に入っていく。


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大型バスから中国人観光客がゾロゾロと降りてきて、みんな吸い込まれるように村に入って行った。

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村にはこのような銅像があった。

叩いてみると中は空洞のプラスチック製だった。

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村内は、真新しいいチャン族風の建物に、道には小川が流れ、木々が植えられ緑が多い。

村というとりちょっとしたテーマパークのよう。

チャン族風の偽テーマパーク村のよう。


寒羌坪桃も2008年に起こった四川大地震で村が崩壊した。

その後、チャン族の復興の村として、すぐ近くに新しい村を造り、村人はここに移住した。


村は、歩行者天国になっている。

メイン遊歩道の両側には、スカーフや雑貨、衣類を売る売店が並んでいる。

売ってる人は村人。


ほぼ全部の建物の一階は飲食店。

大型バスで立ち寄った乗客は、さらっと見学してただけで、誰一人村で食事をしようとせずバスに戻って行った。


ホテルの看板も上げている。


屋台の人に、この村についてJJちゃんがインタビューした。


私たちからみると、偽物のチャン族の村にしか見えないが、

村人たち数人に聞くと、誰もが大満足していた。


・きれいな家で住めるようになった。

・観光客が毎日来て、村にお金が落ちる。

・村人も現金収入がある。

・震災前までは貧しい村だったが、今は現金収入が得られるようになった。


「どの建物も食堂になっているが、なぜ?」と私が質問した。


「食堂やホテルにすれば、直接現金収入がある。

村(家)をつくるときに、みんな一階を食堂にし、二階はホテルにできるような家にした」らしい。


私はJJちゃんにボソッと「いつまで観光客が来るのかな…? このような造られた村は魅力が無いと思うけど…」と言った。


「カオリはいろんな国や地域に行って本物を見て知ってるから違和感があるけど、中国人のほとんどは本物か偽物の村かなど気にしない。

チャン族様式の村ならそれでいいと思ってる。

私やカオリのように、本物を見たいと思っている人は中国ではまだまだ少ない。

中国人はここ数年で旅行する人が増えた。

今まで旅行をしたことない人が多い。

旅行初心者は、他の地域に行くだけで満足する。

だから、造られた村かどうかなど深く考えないし気にしない。

中国は14億人もいる。

これからもっと旅行する人が増える。

四川大地震はとても有名だから、この地域に来たらこの村に立ち寄る。

何度も旅行し、本物を見た人が増えれば、このような村は違和感が出てくるけど、中国ではまだそこまでの域には達していない。」


その言葉を聞いて、妙に納得してしまった。




村のゲートには、ヒマワリごと種を売っていた。

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このヒマワリ屋台、結構人気があり、大型バスで来た観光客の多くがヒマワリごと買っていた。

こういう物も村人の現金収入になる。



プロフィール

かおり

Author:かおり
大阪出身
旅が大好きで、気がつけば40数カ国旅をしています。そして念願だった旅行記を2006年出版。
多くの人に一人旅の魅力やイスラムの国々の良さを知ってもらおうと、書著「やっぱり旅はやめられない イスラム編」を書きました。
2008年に第2弾となる「中国編」を出版。

最寄の書店での注文、もしくは上の“おすすめ商品!”の「やっぱり旅はやめられない」をクリックしてみてね!

プロフィール写真は、私本人ですが実物はまるで違います…あしからず。

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東門寨
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