【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/7 Day-4-9 《汶川》


四川省の山奥、四川大地震の震源地となった汶川よりさらに山奥、

山の頂上付近にある小さな小さな村で、私は野良犬に足を噛まれてしまった。


チャーターしていた車ですぐ山を下り、病院に連れて行ってもらい、

狂犬病のワクチンを打つ専門の病院にも連れて行ってもらい、

無事に傷の手当とワクチンを打つことができた。


ホッとしたらお腹が空いてきて、3人でご飯を食べに行った。


私は混ぜ麺を注文。

私は四川省の激辛混ぜ麺が大好き!

朝も食べたが、また食べたい!


私;「私、辛い混ぜ麺!」

Jちゃん「また!?朝も食べたじゃん~」

私;「うん、また食べたいねん♪」

Jちゃん;「カオリはもう辛い物は食べたらダメだよ。

   食べるなら辛くない混ぜ麺だよ」

私;「えーーーー、、、何で~~~」

Jちゃん;「先生が今後は絶対、辛い物や刺激物を食べてはいけないって。

   お茶やコーヒーなどのカフェインも飲んではいけないって。絶対守るようにって」

私;「えーーーー そんなぁ・・・ 

  せっかく四川省に来てるのに辛い物食べられへんのぉ~~」


コーヒーが飲めないなんて辛すぎる・・・


私;「ちょっとだけならいいやろ?」


J「絶対ダメっ!!」


めっちゃ怒られた・・・


私はがっくり肩を落とし、辛くない混ぜ麺を注文した・・・


DSCF1808.jpg


混ぜ麺 8元 (132円)


混ぜるとこんなん


DSCF1809.jpg


辛くない・・・タレだけの味・・・

なんだか味気ない・・・


足の傷も疼き、両腕に打ったワクチンも痛い。

頭もまだひどく痛む。


私の体は全身全て、ひどく痛む・・・


食べたい物も食べられず、意気消沈・・・



食後すぐ宿に戻った。
私は相変わらずひどく頭が痛く、足も腕も痛く、体を起こしていられない。
どうやら熱がある。
私はすぐベットに横になった。


続く・・・
【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/7 Day-4-8 《汶川》


「余命16時間」と、めっちゃストレートに言われ、私は先生の指示に従うしかなかった。


余命16時間と言われたが、私はけっこう冷静に受け止めていた。

たぶん、中国語であまりピンときてなかったのかも??

ジュジュちゃんが私の横で顔をこわばらせていた。


16時間以内にワクチンを接種しないといけない。


「早くワクチンを打ってくれ――」


この時、私はまだ狂犬病ワクチンの大変さを認識していなかった。


素人の私はワクチンを1回打って終わりだと思っていた。


しかし、そんな簡単なものではなかった・・・


狂犬病のワクチンは、4回コース、5回コース、6回コースと数種類ある。

国によっても全然違う。

中国では、一般的なのは5回コースらしいが、それだと半年間かかて5回打たないといけない。

最短で4回コース。

噛まれたその日に2本打ち、3本目は一週間後。

4本目はその二週間後(噛まれた日から3週間後)に打たなければならない。


私の場合、9/7に噛まれたので、一週間後の9/14、次は9/28。

必ず決められた日に打たないといけない。

当日打てないからといって、前後の日に打つことは絶対いけないらしい。

この日程は何が何でも必ず守らないといけないという。

全て打ち終えるのは、3週間後。


計算すると、3本目は成都から貴陽に飛行機で移動する日。

そして4本目は9/28。


私は9/26に帰国する。

最終ワクチンは日本で打てばいいかな?と思っていた。


しかし、狂犬病ワクチンは一度打てば、最後まで同じメーカーで同じ4回コースのワクチンを打たなければならないという。

9/26に帰国するなら、9/28に中国に戻って必ずワクチンを打たなければならないという。


「ワクチンは世界共通ではない。

国、製薬会社によって成分が違うため、必ず同じワクチンを打たないといけない。

中国国内なら多分どこでもあると思うが、全ての病院にあるわけではない。

数も限られている為、患者が多ければ切れている場合がある。」


めっちゃギャンブルやん・・・


ギャンブルだが選択の余地はない。
帰国日を遅らせることにし、とりあえず4回コースを打つことにした。

先生は奥の部屋からワクチンを取り出し、注射器に移した。

狂犬病のワクチンはお尻ではなく腕に注射。
めっちゃ痛い・・・
あまりの痛さに顔が歪む。
片腕が終われば、次にもう片腕を出し、2本打った。
両腕がめっちゃ痛い・・・

とりあえず、
余命16時間という命のタイムリミットは回避できた・・・

しかし、この後もワクチンの事で次々に問題が起こるのだった・・・





【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/7 Day-4-7 《汶川》


お尻に破傷風の注射を打ち終え、次に伝染病専門病院へと車で移動した。


伝染病専門病院に到着したのは3時過ぎ。

DSCF1958.jpg

午後からの診察が始まったばかりで、ちらほらと従業員が戻ってきた。


一階で受付をし、2階の診察室へ。

6つほど部屋があり、女性が1人でいた部屋を見つけ入って行った。

その女性は先生みたい。


事情を説明すると、私の傷を見た。

この先生も表情が険しくなった。


どうやら私の傷は見た目よりだいぶ深く、狂犬病以外にも他のウィルス感染してる可能性が高いという。


それ、だいぶヤバいやん・・・



ケガをしたばかりの時や村から病院までの移動中、ジュジュちゃんと運転手は「大丈夫、たいしたことない」と私に心配させない為かけっこう楽観的に言うてた。

しかし、さっきの病院の先生や伝染病専門の先生も、だいぶよくない状況だと言われたらしく、2人とも表情が険しくなってしまった。


実は、破傷風の注射も、私にアレルギー反応が出たため無難な薬になったらしい。

アレルギー反応が出てなければ、もっと良い薬が打てたらしい。

それを打つことができれば、破傷風の心配はいらなかったらしい・・・

げっ!・・・

さっきは何も言ってなかったん~~


不安材料がいっぱいあり過ぎる・・・


先生がいつ噛まれたか聞いてきた。


「約4時間前」


「あなたは、あと16時間以内にワクチンを打たなければならない」


あの犬が狂犬病ウイルスを持っていた場合、私はあと16時間以内にワクチンを打たなければ死んでしまうと言う・・・


自分の余命を言われたように感じた。


余命16時間!?

短すぎるやろー



続く・・・




【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/7 Day-4-7 《汶川》


険しい表情をながら先生はジュジュちゃんにいろいろと説明してた。

長い説明が終わると、ジュジュちゃんから説明を受けた。


「今、ここでは、傷の手当てをします。

狂犬病とは別に注射か点滴を打たなければなりません。

その注射か点滴を打つ前に、アレルギーテストをします。

アレルギー反応の様子を見て、注射か点滴かを決めます。

注射なら安いが、点滴なら高額になる。

それでもいい?」


「高額なら打たない」など言ってられない。


その時、私はもう冷静に受け止めていた。


先に傷の手当をする。

傷の手当をする部屋に移動しなければならないらしい。

私は言われるがまま別室に連れていかれた。


看護師が傷に茶色の消毒液を塗った。

IMG_7035.jpg 


傷の手当はこれで終了。

犬に噛まれた傷は覆うとよくないらしい。

傷口には何も覆わず、このままにしとけといわれた。

血がにじんでるが、乾燥するまで放置しろと言われた。


キズの手当が終わるとまた別室に移動。


今度は大きなソファのような椅子に座らされ、看護師が私の腕にアレルギー反応を見る注射を打った。


反応が出る間、私は極度な睡魔に襲われ眠っていた。

酷い頭痛とひどい睡魔に襲われながらも、いろいろ考えていた。


この状態なら海外旅行保険が適用されるだろう。

もし、発症して中国で死んでも海外旅行保険で賄ってもらえるな。


「病院で払ったお金は私が自分で払うから全部領収書をもらって」とジュジュちゃんにお願いした。



15分?30分?ほど待っただろうか、

看護師が注射痕を見に来て目を覚ました。


私はアレルギー反応が出ていて、注射痕が赤くなっていた…


しかし、なんとか高額な点滴ではなく、別の注射が打てるようだった。


私はまた別室に連れていかれた。


そして、お尻に注射を打つからお尻を出せと言われた。


お、お、お尻!?


怖いーーーーー!!


「腕に打って」と頼むが、お尻しかダメだと言う。


何が怖いって、打つ場面を見れないことが怖い。


腕ならどんな注射でどういうふうに打つのか見れられる。

でもお尻だと見れない。


だから恐怖が増す。


私がビビりまくっていると、注射の準備ができていた。


ええいっ!

もう腹をくくろう。

自分でズボンを下ろし、看護師の言うまま椅子に座った。


ブスッ!!!


「ぎゃあぁっーーーーー!」


私の叫び声が響いた・・・




続く・・・




【四川省・貴州省の旅】2016.9/4-29 26日間

9/7 Day-4-6 《汶川》


いやー 参った・・・

まさか犬に噛まれるなんて・・・

傷はけっこう深い。


IMG_7034.jpg

写真で見ると、たいしたケガには見えないが、牙がグサリと入り込み、傷は深い。


すぐ病院に連れて行ってもらえたが、山の頂上で噛まれたため、車を飛ばしても病院まで1時間半もかかった。

病院では、通路が血まみれで、5人ほどの男性が唾を飛ばすくらいの勢いで激しく喧嘩だか口論していて、診療室では、10名ほどの男性が詰め寄り大声で口論していた。


殺人現場のような通路と、この騒がしさ、うるささはいったい何やねん!?


制服を着たガードマンは口論を止めることなく、野次馬状態で後ろから覗き込んでいた。


ジュジュちゃんと運転手は総合受付で私の代わりに手続きをしてくれていた。

私は一人診察室前の通路の椅子で座って待っていた。


口論が長く続いていたため、なかなか私の順番が回ってこず、気になって診察室の中を覗き込んだ。


白衣を着た先生と、患者らしき1人の小柄な男性が椅子に座っていて、うるさく騒いでいるのは、その周囲の人たち先生に大声でもんくを言っていた。。

患者らしき男性は、とてもおとなしい。

ケガをしている様子もない。


大けがをしているのは、全身血痕が飛び散った服を着て、頭部、腕に血がにじみだしているグルグル巻きの包帯を巻いている男性が私の前でウロウロしている。


いったい何がどうなってるの?

何が起こっているのか・・・?


病院内ではあちこちで口論してるが、通路の血痕と関係があるのか??


やっとジュジュちゃんと運転手が手続きを済ませ戻ってきてくれた。

ジュジュちゃんも通路の大量の血痕を見て一瞬驚いたが、

「ま、中国だからね…」と、それで終わった。


診療室内での騒ぎが収まるまで通路で待っていたが、終わりそうもない。

男性たちはずっと怒鳴っている。


私の傷口はズキズキとうずき、頭もガンガンと痛い・・・

私はうなだれ目を瞑って我慢していた。


運転手がしびれを切らし、口論している男性たちや野次馬どもを通路に出させ、診療室には患者と先生だけにし治療を終わらせ、やっと私の番が来た。


長時間あんな激しく男性たちに責められていた先生だが、けっこうケロッとしていた。

もしかしていつものことなのかな??


ジュジュちゃんから私の事情を聞いた先生は、傷を見るなり表情が険しくなった。


ジュジュちゃんにとても険しい表情で詳しく話した。


それを聞いていたジュジュちゃんの表情がだんだん険しくなってきた。


意味は分からないが、2人の表情で深刻さが伝わってきた。




病院までの移動中、ジュジュちゃんや運転手は「大丈夫、大丈夫、心配しないで」と何度も言ってくれた。

きっと私を心配させないように大丈夫だと言っていたんだろう。


運転手は「僕も子供の頃、村で犬に噛まれたことがある。でも病院も行ってない。大丈夫だった。

村では犬に噛まれて、もっとひどいケガをした人もいる。あなたの傷はどおってことない。全然大丈夫だ」と言っていたが、私は傷より狂犬病の事がすぐよぎり心配になった。


日本では、狂犬病の恐ろしさを知らない人が多い。

日本では狂犬病は50年以上発症していないから、知らない人が多い。

私は海外に行くので、狂犬病の事は知っていた。


最初に狂犬病を知ったのは、

昔、イエメンに行ったとき、山岳地域の村で泊まっていた時、宿の周辺を野良犬がさ迷っていた。

すると、宿の人が銃を取り出し、犬に向かって撃ちまくった。

私は驚き「犬が死んでしまう!やめて!!」と叫んだ。

宿の人は「あの犬は狂犬病を持っている。とても危険な犬だ!噛まれたら死んでしまう。だから殺さないといけない」と言った。

「遠く離れている犬をなぜ狂犬病だと判断できるの?どう見ても普通の野良犬じゃない!」と私は反論した。

その時、宿の人にイエメンの犬は狂犬病を持っていて、狂犬病がどれほど恐ろしのかを教えられた。

(説明聞いてる時、その犬は逃げて撃ち殺されなかった)

首都のサナアでは、犬のマークの看板がある薬局のような店が何軒かあった。

狂犬病ワクチンを取り扱っている薬局だった。

サナアでも宿の人に「犬には絶対近寄るな。噛まれたら死ぬ」と教えられた。

サナアでは野良犬がいたら、みんなめっちゃ避けていたが、その場で殺そうとはしなかった。

でも、郊外の田舎ではワクチンも無い為、野良犬を見たら皆が石を投げたり銃で殺そうとしていた。


そして数年前、フィリピン滞在中犬に噛まれた日本人2人が、帰国後亡くなったというニュースがあった。

その時メディアでほんの少し取り上げられ、狂犬病の恐ろしさを再認識した。


噛まれたら20時間以内にワクチンを打たなければいけない。

発症してしまうと数日後には100%死ぬ。


中国でも狂犬病が多く、年間2000人~3000人死亡している。


先生とジュジュちゃんの表情を見てると、私も中国の狂犬病死者数の中に含まれてしまうのか・・・とよぎった。


だって、犬に噛まれてから、頭痛もさらにひどくなり、自分の体がどんどん重くなり、悪い物が体内で繁殖しているような感じだったから・・・


あぁ・・・

私はこれで終わりか・・・


ワクチンが打てる診療所は今日ほんとうに3時から開くのだろうか?

私は今日中にワクチンを打たなければ、死んでしまう・・・

(あの犬が狂犬病を持っていればの話だが・・・)

もしかして、診療所は今日はお休みで、それで先生が深刻な表情をしてるのではないだろうか・・・?


私は焦りも少しあったが、半分開き直っていた。


これも私の運命・・・

受け入れよう・・・


そう思った。


キズの傷みも酷いが、頭が締め付けられるようにひどく痛い。

体も重くだるく、先生とジュジュちゃんと話している間にも、極度な睡魔に襲われ居眠りをしてしまうほどだった。


あぁ・・・

これは狂犬病のウィルスが私の体内で繁殖しているのか・・・・




続く・・・






プロフィール

かおり

Author:かおり
大阪出身
旅が大好きで、気がつけば40数カ国旅をしています。そして念願だった旅行記を2006年出版。
多くの人に一人旅の魅力やイスラムの国々の良さを知ってもらおうと、書著「やっぱり旅はやめられない イスラム編」を書きました。
2008年に第2弾となる「中国編」を出版。

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プロフィール写真は、私本人ですが実物はまるで違います…あしからず。

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